介護殺人、安楽死、尊厳死
介護殺人についての Ｑ ＆ Ａ
Ｑ 糞を漏らし、まき散らす親父の在宅介護をやっていると、
もういい加減にしてくれ、はやく死んでしまってくれ！
とか、本当に効果が有るのなら藁人形に釘でも刺してやりたい、
様な気持ちになってしまったり、どついて蹴っ飛ばしてやろうか、とか、
思ったりするのですが、
自分の人格が崩壊してしまったのでしょうか？
どうにも虐待してしまいそうで、我ながら自分自身の精神状態の荒廃に驚愕しています・・
Ａ 高齢の要介護者は衰えていくばかりで、
介護者は「できる限り手厚く」と考えても、不安や苛立ち、ストレス増大で追い詰められ、
ついには介護殺人という結果にもなりかねません。介護殺人は究極の虐待であり、殺人事件の４割は身内によるものなのです。
昔は、尊属殺人は罪が重かったのですが、
今は、殺人も平等になり、執行猶予判決も出ています。
入所施設を姥捨て山のごとく考えるのは間違いです。
排泄物の処理などの介護は専門職に任せ、家族は愛情を注ぐことだけに専念すべきです。
在宅介護サービスも、要介護者向けには必要な諸々は有っても、
介護者が実際に望むようなメニューはほとんど無いのが実情です。
老人ホームとか、グループホームとかは個人の自由気ままな生活は望めず、
しかも、経済合理性の中で運営され、費用もそれなりに掛かり、
その上、入所待ち状態が恒常化、待機者が列をなしている有り様です。
少子高齢化がますます進む中、明るい将来は全く見えてきません。
安楽死についての Ｑ ＆ Ａ
Ｑ 自分が年老いて不治の病に侵され痛みと苦しみにのたうつ末期を迎えたとき、
手塚治虫のブラックジャックに登場する安楽死させてくれる医師も実際には必要では、
と思うのですが・・
Ａ 安楽死させてくれる医師も必要かも知れませんが、今の日本の法律では認められていません。
ナチスドイツで劣性人間の抹殺が法制化された過去が有りますが、ナチスの優生思想など論外でしょう。
痛みや苦しみをやわらげる薬、それは麻薬かも知れませんが、末期医療を充実しホスピスの問題点
（高額負担）
を解消することが望まれます。
また、安楽死の在り方についても将来の課題として避けることは出来ないでしょう。
尊厳死についての Ｑ ＆ Ａ
Ｑ 安楽死は積極的死で、尊厳死は消極的死、ということで良いのでしょうか？
消極的死はともかくとして、積極的死は殺人ではないのですか？
Ａ 尊厳死は、無意味な延命措置は拒否する、ということです。
安楽死は薬殺で死刑と同じです。
どちらも今の日本の法律では刑法上の責任が問われかねません。
人生の最後は、自宅で静かに穏やかに看取られたい、と思っても、
そんな事をすれば家族が警察の取り調べを受ける、
今は、そんな時代なのです。
日本尊厳死協会はリビングウィル（エンディングノート）の作成を推進し、
法整備の必要を説いて運動もしていますが、
難病ＡＬＳの患者団体は、
死の自己決定を迫られる、として尊厳死の法制化に反対しています。
「特攻隊に志願する者は一歩前に出よ！」
みたいなものでしょうか・・
咲いた花なら散るのは覚悟、見事散りましょ、＊＊のため・・
介護殺人、安楽死、尊厳死 その２
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