ドナの心の叫びは、真実の物語であるからこそ sio
| ドナに責められるべき理由が全く無いことは､確かなことです。
彼女の心の叫びは、真実の物語であるからこそ、
人の心に訴え、賞賛に値するのだと思います。
ほんの一部の、それもほんの少しばかりの、差別的ニュアンス
の表現に受け取ってしまうのも、私が
被害者意識的な感じ方をしているせいなのです。
真理子を連れて歩いていると、回りの人はどんな風に
思っているのだろうか、とつい気にしていたものですから・・ ドナもsinさんも、その傾向をもった人たち、そう、この私、塩入も そうなのでしょうか？・・・ 鋭いご指摘、涙が出てきそうなほどです・・ sinさんのページからリンクしているチェックリストによれば、 私は、○×△で現せば次の通りです。 ○ 知的には正常な能力をもっている。 △ 人との相互関係や、社会的関係に困難。 ○ 限られた狭い興味や関心・活動をもち続ける。 × 幼児期には言葉のでるのが少し遅かったりすることが多い。 ○ 自分の世界で遊ぶことが多く他者と関わることは苦手。 △ こだわりが強く、馴れ親しんだ環境が変わると困惑に陥いる。 ○ 皆とずれてしまうことが多い。 ○ 不器用なことも多く、ボール遊びなどは同年令の子どもに比べて苦手。 ○ クラスや同年代の仲間から浮き上がってしまい、「いじめ」の対象となる。 △ 協調性のなさ（他者に合わせられないこと） ○ きわめて素直なよい子だが、他者とのずれが大きい。 ○ 本人自身が気づく。 ○ 細部にこだわるあまり、本質を誤る。 × 他の人が気づかない、本質を見抜く。 ○は８０％超過、 ×は２０％未満、 △は２０％〜８０％ といった所でしょうか。 判断は御自由に願うとして、結論だけ教えて下さい。 東海大学病院精神科の小林隆児先生に診断を受けたとのこと、 アスペルガー症候群は自閉症の知能の高い人たちのことだ とのこと、 ・・専門家に診てもらったのでしたら間違いはないのでしょう が、専門家というのがまた曲者で、 例えば、裁判の精神鑑定で検事側と弁護士側で全く反対の 見方が出来ることを考えてみれば、どこに境界線を引くかは 結局、医学には素人の裁判官が判断するのですから・・ 今の世の中では、素直に、好意的に受け止めてくれる人が どれだけ居ることか、・・ 世間の冷たい風に真っ向から立ち向かう決心でホームページ も開設されたのでしょうが、・・ 『自閉症とアスペルガー症候群』 （ウタ・フリス編著、東京書籍）をお読みとのこと、 ウタ・フリスの『自閉症の謎を解き明かす』 についても、読み物としては面白そうだと思っていますが、 まだ購入していません。 sinさんのお勧めですので２冊とも早速購入したいと思います。 自閉症的な傾向は遺伝するもののようだとのこと、・・ 性格としての部分や自閉症を生じさせる体質的な部分とか、 その可能性は大きいのかも知れませんね。 真理子の診断が出た後､お互いにうちの家系には自閉症の子 なんて居ないと言い張ったものです。 うちの親戚は皆、大阪方面と四国ですので、 会うこともないし、話を聞いたこともありませんが、 こういう事は大っぴらにはしたくないものでしょうから、 もしかしたら、いとこやはとこにいるのかも知れませんが、・・ 自閉症的傾向（アスペルガー症候群）の遺伝子を持っていて、 生まれるとき脳の損傷をうけたりすると、 精神遅滞をともなう「典型的な」自閉症になる、 という説があるとのこと、・・ 実際、そのとおりなのではないかと私も思います。 日本自閉症協会広報部員のＦさんは自閉症の子供の父親で、 Ｆさん自身も、自分の世界に閉じこもるタイプとのこと、・・ 傾向的には私も同じかなあと言う気がします。 |
Re:鋭いご指摘恐れ入ります Fri, 18 Apr 1997 sin
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塩入さんがアスペルガー症候群といえるのかどうかは、私には判断
できません。その傾向があるのは確かだと思いますが、どこからを真
性のアスペルガー症候群と診断されるかというのは、はっきり決まっ
ているものでもないでしょう。
（「他の人が気づかない、本質を見抜く。」などというのは診断基準
にはありません） たいていの精神医学の「専門家」たち（精神科医や心理学者をふく む）はアスペルガー症候群のことをよくわかっていません。『EQ−心 の知能指数』や『平気でうそをつく人たち』のような本がアメリカや 日本でベストセラーになっています。それらの本の中に書かれている 症例のいくつかは、明らかにアスペルガー症候群のものです。しか し、これらの著者である専門家は、アスペルガー症候群（高機能自閉 症）について何も知らないのです。ただし『平気でうそをつく人た ち』には「自分を現実に従わせることがまったくできない精神障害を 『自閉症』と呼ぶ。」(p.231)という記述と、その「自閉症」の患者 の治療に失敗した例（第4章「悲しい人間」）とが書かれています が、アスペルガー症候群（あるいは自閉症）をきちんと研究している 専門家が読んだら何と思うでしょう。 きっとこういった本が売れるのは、悩みの多いアスペルガー症候群 の人たちやその傾向をもった人たちが買うからだと思うのですが、こ れらの本を読んで「分かる」ことといえば、「自分はEQが低いのだ」 「自分は邪悪な人間なのだ」というようなものです。しかし、そんな ことが「分かった」からといって何の役に立つでしょう。 私は自分がアスペルガー症候群だと知ったあと、実は世界を動かし てきた偉大な人物たち（思想家、革命家、科学者、芸術家など）の多 くは孤独なアスペルガー症者だったのではないか（イエスキリストも マルクスもアインシュタインもきっとそうだろう）とひらめいたので すが、そのあとで、歴史に残るような犯罪者や独裁者も（ヒトラーも オウムの麻原も）もそうではないかという考えが浮かびました。宮崎 勤もアスペルガー症候群の悲劇的な例だと私は思っています（私は彼 を助けたいとさえ思います。死刑制度には断固として反対です）。そ う思っていたときに『平気でうそをつく人たち』を読み、この著者が ある点で私と同じことを考えていること（「自閉症者」が「悪」にな りえるということ）を知りました。しかし、彼の本からは、彼が「邪 悪」と呼ぶ人たちの他の肯定的な可能性は見ることができません。 彼はまた「私は、邪悪な人たちのほうが普通の人よりも政治的な力 を得る可能性が高いのではないかと疑っている」(p.255)と書いてい ます。私も、有名人やベンチャー企業家には自閉的な傾向を持った人 が多いということと、政治的活動に熱心な人もそうであると考えてい ました。そして権力を手にすると独裁者になりやすい傾向があるとい うことも思っていました。しかし、そのようにして成功して力を持っ た人たちがみんな「悪」であるというは違うと思います。例えばマイ クロソフトのビル・ゲイツなど、明らかに自閉症的傾向を持っていて 成功して巨大な力を持った人物です。そして多くのライバルから、マ イクロソフトは悪の帝国だなどと叩かれたりしているわけですが、し かし、私はマイクロソフトの製品の恩恵をうけていますし、けっこう 気に入っています。ビル・ゲイツほどではなくても、自閉症的傾向を 持った個性的な人物たちが、世の中に変化を与えてきたのだと私は考 えています。 今私が関心をもっていることに関して言えば、小林よしのりという 漫画家（もちろん漫画家には自閉的傾向の人が多いです）は、アスペ ルガー症候群（たぶん）で成功した人のひとりだと思うのですが、 『ゴーマニズム宣言』ではじめは弱者の側に立ち権威を批判する立場 だったのが、本が売れると本当にただのゴーマンになってしまい、薬 害エイズの運動に熱心に取り組んで「裏切られた」（という思い込 み）の反動から「日本を破壊せんとする反日勢力が暗躍している」な どという強迫神経症にとらわれるにいたって、「従軍慰安婦の強制は なかった」と言い、にこにこしてお金をもらっている売春婦として慰 安婦を漫画に描き、「自由主義史観」「新しい歴史教科書をつくる 会」のプロパガンダに熱中しています。ヒットラーのナチの運動と まったく同じような症状であると私は思っています。どちらも利己的 な目的ではなくて「民族の使命感」といった大真面目な動機で運動を しているというところが、あぶないのです。このことを『平気でうそ をつく人たち』の著者はよく分かっていないようです。 そのような観点から『EQ−心の知能指数』や『平気でうそをつく人 たち』のような言説を批判していきたいと思っています。 （これらの本は、面白いといえば面白いです。自閉症やアスペルガー 症候群に多いに関係のあることが書かれていますので。） いろいろ書いてごめんなさい。相手が興味をもつかにおかまいなく 自分が思っていることを一方的に書いてしまったりするのが、まった く自閉症的な症状であると自覚はしているのですが・・・。ですか ら、こんなメールに煩わされてまじめに返信したりはどうかなさらな いでください。 さきほどのメールで『平気でうそをつく人たち』（Ｍ・スコット・ペック著、草 思社）という本について、少し否定的に書いたのですが、実はその時点でまだ読ん でる途中でした。終わりのほうの章はなかなかいい内容です。「第５章 集団の悪 について」ではベトナム戦争でのソンミ村虐殺事件のような米軍による残虐行為を とりあげ、軍隊という集団で個人の良心がなくなるメカニズムを指摘し、「すくな くともベトナム戦争当時のアメリカ国民全体が虚偽の人々であったと結論づけるこ とができる。」(p.265)、「アメリカのベトナム介入は当初から欺まんとわい曲を特 徴とする」ということ、どうしてそのような侵略戦争に突入したのかということが 心理学的に書かれています。 それを読んで、日本がかつて行った侵略戦争、日本軍の行った残虐行為――従軍 慰安婦のことなんかも含めて――もまったく同じ原理なのだと思いました。「日本 ばかりが悪いんじゃない」などと正当化しようとする邪悪な人々がいることは悲し いことです。たしかに、この本の著者Ｍ・スコット・ペック氏が言うように「邪悪 」を科学的に解きあかすというのは、必要なことだと思います。 「集団の悪」といえば、動燃の一連の事故隠しなどもその例でしょう。私のよう なものは、集団で結束するなどということからいつもはずれてますので、集団の邪 悪さには抵抗していられそうですが、個人的に「邪悪」になってしまう可能性とい うのは常にあります。ナルシシズムと怠惰が「邪悪」のもとなのだそうです。用心 しなくては。 読み終わってみるとなかなかよい本だと思ったもので・・・。ただ、私のような アスペルガー症者（高機能自閉症者）のことをあまりわかっていないようなのが残 念なのですが。フロイトの流れをくむ精神分析の立場（ペック氏もそうです）と、 フロイトの影響をうけていないアスペルガー（高機能自閉症の「発見者」）を支持 するものたちとの立場の違いなのでしょう。両者は統合されるべきものだと私は思 っています。 |
アスペルガータイプとは高機能自閉症で sio
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自分自身がアスペルガー症候群だと言う言葉を額面どおり１００％
受け取っていた訳ではなかったものですから・・
専門家に診てもらったのですから間違いはないのでしょう
が、私は専門家というものを１００％は信用していませんので、
その意味では今も１００％受け取っている訳ではありませんが・・
でもまあ、９９％ぐらいといったところでしょうか。
１％を残したのは、どんな人にも正常ではない部分があり、
その部分を過大に評価しているのでは？という思いがあるからです。
だいたい、正常とはどのように定義されるのでしょうか。
正真正銘正常だ、などと言う人は本当はどこか変なのではないでしょうか。 『平気でうそをつく人たち』の中に書かれている症例のいくつかは、 明らかにアスペルガー症候群とのこと、 私はまだ表紙しか見ていませんが、【気が向いたら】買って読んでみます。 ＥＱについては、何かしら読む気がしません。 世界を動かしてきた偉大な人物たちの多くは孤独なアスペルガー症者 だったのではないか、大犯罪者や独裁者もそうではないかとのこと、 可能性は無いとは言えませんね！ 大いに有ると言った方が良いのでしょうかねー？ いずれにしても非凡の人たちであったことは確かですから。 宮崎勤もアスペルガー症候群の悲劇的な例なのでしょうか？ それが事実だとしたら、死刑にすべきではありませんね！ 小林よしのりもアスペルガー症候群ですか？ オウム事件以来人が変ったのでしょうか？ わたしは全然知らない人ですが・・ 『平気でうそをつく人たち』の著者はよく分かっていないのか、 分かっていてうそをついているのか、案外『平気でうそをつく人たち』 というのは著者自身のことかもしれませんね。 こういうのを邪悪なものの見方というのでしょうか？ 集団の悪、軍隊という集団で個人の良心がなくなるメカニズム、 ベトナム戦争との対比で、日本軍の残虐行為、従軍慰安婦のことなど 「日本ばかりが悪いんじゃない」などと正当化・・ このようなこと全てを邪悪というなら、弁護士というのは皆、邪悪の人 になってしまうのでは？・・ 弁護士は正義の味方ではなく、悪人の味方ではあると思うのですが、 だからと言って弁護士は邪悪な人間であることにはならないでしょう。 人間の心理状態を邪悪と言うことには私は抵抗があります。 人間は善と悪との間でコロコロ変る心を持った生物であり、 人間を善人と悪人の２種類に分割することなど出来ないと思います。 善悪といってもその区分は相対的で、ある人にとって善であるそのことが、 他の人にとっては悪である、ということだってあるはずです。 動燃の一連の事故隠しにしても、 彼らの内部の論理では正しい処理だったのでしょう。 例えば、 新撰組というのは明治維新の勤王の志士達を殺した悪人の集団、 と見る人も居るし、義に殉じた孤高の人たちという見方をする人も いるのです。 勤王の志士達こそ権力に目が眩んだ邪悪な人たち、 という見方も可能なのです。 どちらが正しいのかは、見方によって変るもので、 どちらも正しいとも言えるのではないでしょうか。 善と悪に分ける考え方を進めていけば、 健常者は善で、アスペルガー症者は悪ということにも なり兼ねないと思います。 個人的に「邪悪」になる可能性、 ナルシシズムと怠惰が「邪悪」のもととか・・ それは、人間の本性を邪悪と見るか、純粋無垢と見るか、 の見方によると思います。 自閉症的な傾向をもった人たち、自分の世界に閉じこもるタイプ というのは私自身にも当てはまります。 私は電力会社に勤務しているのですが、会社では朝から帰社まで 黙々と机に向かい、必要以外の話はしません。 世間話や無駄話はしない、というより出来ないと言った方が 正確かもしれません。 他者と関わることは苦手で、会社の飲み会でも人の話題に入っていくのが 巧くいかず、一人黙って肴を抓んでいることの方が多いのです。 会社に入った頃、先輩から「もっと人と話しをするように」 との忠告を受けたこともあります。 その後も別の人たちから同じようなことを何度も言われましたが、 結局のところ、何も変えることは出来ませんでした。 |
『平気でうそをつく人たち』での「邪悪」という概念 Sat, 19 Apr 1997 sin
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もちろん「専門家」の言うこと書くことなど、うのみにはしません。
そして自分が信用する「専門家」を選択をしているわけです。そのうえで自分がア
スペルガー症候群であるというのが本当らしいと判断しています。
『平気でうそをつく人たち』での「邪悪」という概念の適用には、とても疑問に思
うのですが、著者は、かなり誠実な動機で書いていると思います。「邪悪」を治癒
したいという著者の究極の意図を持った問題提起の本として優れていると思います
。残念なのは、彼が自分の患者である「悲しい人間」に嫌悪感を抱き、「劣った人
間だ」と言ってしまっているようなところですが。 > ＥＱについては、何かしら読む気がしません。 よくわかります。ＩＱ以上にＥＱなんてナンセンスな概念だと思います。ＥＱとい う言葉は大嫌いです。ＥＱというキャッチフレーズを全部削除したら、あの本はそ れなりに良い本だとも思うのですが。（それでは本が成り立たない） > 宮崎勤もアスペルガー症候群の悲劇的な例なのでしょうか？ > それが事実だとしたら、死刑にすべきではありませんね！ 死刑になるような犯罪者はみな精神的な問題を抱えた悲運な人たちだと思います 。宮崎勤もアスペルガー症候群だというのは、私の勘にすぎません。手の障害での コンプレックスや育った環境など、ものすごくいろいろな運の悪いことが複合的に 重なってしまったのだろうと思います。分裂病や多重人格障害でもあるのかもしれ ません。宮崎勤の精神鑑定の本が出てるので今度読もうと思っています。 幸運に恵まれたものたちが運に恵まれなかったものを裁き、その生命を抹殺する という死刑制度に反対なのです。 > 小林よしのりもアスペルガー症候群ですか？ > オウム事件以来人が変ったのでしょうか？ > わたしは全然知らない人ですが・・ 彼の『ゴーマニズム宣言』が好きでしたので、『新ゴーマニズム宣言』になって から言っていることが180度変わってしまって、とても残念に思ったのでした。『ゴ ーマニズム宣言』にはときどき自分の子供のころのことが描かれていて、自分一人 の世界で遊んでいたこと、仲間に入りこめず一人ぼっちでいじめられもしたこと、 などの記述を読み、やはりアスペルガー症候群だろう（少なくともそれに近い）と 思ったのでした。 自分のアスペルガー症候群のことにも触れて、ファンレター（批判と愛情を込め て）を出したのですが、無視されてます。（たくさんの手紙に埋もれてとうぜんで すが） > どちらが正しいのかは、見方によって変るもので、 > どちらも正しいとも言えるのではないでしょうか。 まず政治的に正しいか間違っているかという判断と善か邪悪かという判断は別で す。例えば、ペルーで日本大使館を占拠しているゲリラたちを私は「邪悪」だとは 思いません。自分の信念を貫いて必死で行動している人に、私は共感を感じます。 しかし、それと彼らの行動を政治的に支持するかということとは違います。新選組 にしろ２２６事件なんかやった人たちにしろ、結果的にはひどい体制を作ってしま ったロシアの革命家たちにしろ、みんな邪悪だとは思いません。しかし、レーニン の死後のスターリンや北朝鮮の金日成とその息子の金成日は、邪悪な人間になって しまったというふうに思います。 「邪悪」の遺伝子などということは信じません。しかし革命家となるなど平凡な 人がやらないことをやろうとする傾向のある遺伝子というのは、何かしらあるよう に思っています。そのような人は、たいへん高潔な人にもなりえるし、権力をとっ たら独裁者になって自分に従わないものを殺していくような邪悪な人にもなる危険 性も両方あるのだと思います。金日成だって最初は朝鮮民族を解放しようとする真 面目な人だったかもしれません。それがスターリンの策略で北朝鮮の指導者にさせ られて、あたかも北朝鮮という国を自分が建国したかのように過去を虚偽で塗り固 めてと、どんどん「邪悪」になっていったのだろうと思います。息子の金成日の邪 悪さは親以上のものがあるけど、生まれたときは罪の無い赤ん坊だったでしょう。 邪悪な独裁者の息子であるという環境で育てられたことが、彼の不幸だと思います 。庶民として生まれていれば、ただの不器用な人として平穏にそれなりに幸せに生 きられたかもしれないのに。 > 善と悪に分ける考え方を進めていけば、 > 健常者は善で、アスペルガー症者は悪ということにも > なり兼ねないと思います。 そうならないように、アスペルガー症者としての立場から、発言していけるよう に私はなりたいと思っています。まず、そのために、ささやかなホームページを、 と。 |
死刑になるような犯罪者は sio
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死刑になるような犯罪者はみな精神的な問題を抱えた悲運な人たち、
というのは、目から鱗が落ちるようなユニークな見方だと思います。
幸運に恵まれたものたちが運に恵まれなかったものを裁き、
その生命を抹殺するという死刑制度・・・
私はその考えを聞くまでは死刑は必要なもの、と確信していました。 小林よしのりの言っていることが１８０度変わってしまって、 とても残念に思ったとのこと、・・ 私の考えも、死刑は必要なもの、から、矛盾に満ちた不当な制度であり 撤廃すべきもの、へと１８０度変わってしまって、・・ 人間の考えなんてちょっとしたことから、コロコロ変ってしまう ものなのではないでしょうか。 『平気でうそをつく人たち』 （Ｍ・スコット・ペック著、草思社）を読みました。 確かに良い本です。面白いです。 米国初版が１９８３年、日本翻訳が１９９６年、 随分時差がありますね・・ 時差の分だけ、読む順をずらして見ましょう。 第４章「悲しい人間」 シャーリーンが小切手のデザインにどれだけ心をくだいたか を説明したのに対して、著者はただあきれるだけ・・ 人の心を思いやることも、理解することもできないで 本当に心理療法カウンセラーと言えるでしょうか？ 自分に理解出来ない人間に嫌悪感を抱き、 一方的に邪悪な人間と決め付けてしまう、・・ 好き嫌いで人を判断する、それで心理学者と言えるのでしょうか？ 嫌悪感を抱くのは自分だけではない、と別の【患者】 の言葉を引用してまで、客観的事実であるかのように説明する。 「その気になればできるってことを、先生に見ていただきたかった・・」 と最後に言って去っていったのは、こんな仕打ちに対して 当然の態度でしょう。 自分を現実に従わせることがまったくできない精神障害を 『自閉症』と定義する。それは著者の勝手ですが・・ 第１章「悪魔と取引した男」 典型的な強迫神経症・・典型的であれば当然診断も治療もたやすい。 従って成功率も高い。読者はスリリングなストーリーに ひきずりこまれ、著者は名医なのだ、と感心して次に読み進む。 第２章「悪の心理学を求めて」 生命の力を阻むものが悪である。 生物的生存に必要のない殺しが悪である。・・ 邪悪な人間とは 「自分の罪悪を認めることを拒否する」 「自分自身の罪悪感に耐えることを絶対的に拒否する」 @他人をだます虚偽の人 A他人をスケープゴート−犠牲にする人 B他人に罪を転嫁する人 C完全無欠を装う（又は信じ込む）人 D外見維持のため奮闘努力する人 E善人の如く見られることを強烈に望む人 F異常な意志の強さを持った人 私の疑問 @だまされる人は自分の無知を恥じることはないのか？ A自分から進んで犠牲になる人がいるとすれば、 その人は聖人と呼んでもいい程の人ではないか？ B他人に罪を転嫁するのはその人の弱さゆえではないのか？ C外見だけ完全無欠を装うにしても、内面がどうかは 他人が勝手に想像することしか出来ないではないか？ D奮闘努力が外見維持のためであってはよくないのか？ E善人か悪人かは外見的言動によってしか 判断できないではないか？ F異常な意志の強さを持った人は、他人を支配し、 強力なリーダーとして権力を手中に収めてきたのではないか？ 私の疑問はこれらの人を本当に邪悪な人間と呼べるのか ということです。 これらの資質は、競争に打ち勝って生命を存える為に 必要なものではないか？ 邪悪な人間にはこれらの資質が見られる、 というならまだしも、これらの資質を持つ人が邪悪な人間 であるというのは言い過ぎではないか？ もし、邪悪な人間にはこれらの資質が見られる、 ということであるなら、邪悪の定義をもっと明確に、 はっきりと示すべきではないか？ ナルシシズムと怠惰が「邪悪」のもと？ ナルシシズムのどこが悪いというのでしょうか？ 自分を大切に思えないような人間に 他人を思いやることが出来るとでも言うのでしょうか？ それを邪悪と言うなら、邪悪は必要悪ではないのでしょうか？ 何が悪で、何が善かは、 人それぞれの価値観に従って判断すべきことではないでしょうか？ 私は、何が悪で、何が善かを他人に決めては欲しくないと思います。 空恐ろしい邪悪の支配する世界、そんなものを認める事は出来ません。 第３章「身近に見られる人間の悪」 「邪悪」を治療したいなどということを言う著者 が提唱する邪悪性人格障害 @自己の責任放棄 A責任転嫁 B批判への過剰な拒否反応 C憎しみ、執念 D偏屈 「邪悪」の治療とは、人格改造なのか？ これらの人を抹殺（精神的にせよ）せよ、とでもいうのか？ それは精神的死刑か、狂信的殺人ではないか？ 科学に名を借りた魔女狩り、形を変えたナチズムではないか？ それこそ悪、邪悪ではないか？ これらの人を有害無益と決め付けて良いのか？ ペックはまるで自分が神であるかのごとく 奢り昂ぶっているのではないか？傲慢不遜ではないか？ 第５章「集団の悪について」 軍隊という集団で個人の良心がなくなるメカニズム・・ そんなことは精神分析するまでもなく 恐怖の極致に立たされた人間が嵌まり込む罠に過ぎないでしょう。 だからといってその行為が正当化されるわけではありませんが・・ これらの人々に邪悪のレッテルを貼り付け、我こそは正義の味方 面しているペック、彼こそ邪悪な人間ではないのか？ と言いたくなります・・ 第６章「危険と希望」 矛盾と無知が露呈して自ら混乱に陥り、明確な指針を示せず。 |
RE:平気でうそをつく人たちを読みました Fri, 9 May 1997 sin
| 面白い書評を書いてくれてありがとうございます。たいへん参考になりました。 確かに、いやな気持ちになる本です。このような本を書くペック氏こそ〈悲しい人 間〉です（「邪悪」とまでは言いますまい）。第4章での「自閉症」の患者（たしか に私と同じようなアスペルガー症候群だと思います）が、この医者を見限ったこと には私も拍手を送りたいと思いました。精神的な問題を抱えて、それでも誇りたか く生きようとする人たちを「劣った人間」だと言うような医者の患者には絶対なり たくないですね。 米国版が1983年、ずいぶん経過してますね。この本への批判は出てないのか、気に なります。 |